『現代免疫物語』を読んだ。
一度体内に侵入した病原体を記憶し、二度目には迅速に対処する――生物の体に備わる驚くべきシステム“免疫”。そかしそれは時にアレルギーや自己免疫疾患というかたちで我々に牙をむく。アレルギー、移植、抗体、サイトカインなどにスポットを当て、免疫の不思議なしくみをやさしく解説。
かなり読みやすかった。免疫学の一線を行く学者とサイエンスライターの共著が為せる技か。読みやすいとは言っても、免疫のことは全く知らないという人には厳しいかもしれない。この本の冒頭で“免疫の五人の使徒”として抗体・B細胞・ヘルパーT細胞・キラーT細胞・マクロファージの五つを挙げているが、それらを初めて聞くという人にはお薦めできない。
オレが小学生の時分は人体とかの話が好きで、子供向けの図鑑やらマンガをいっぱい買ってもらってた。その中で面白いと思ったことの一つは免疫の話題。司令官のヘルパーT細胞がB細胞に指令を出し、B細胞が抗原(外敵)に対してミサイルのように抗体を放つというストーリーには、なんというか、テンションが上がった。そのときに読んでいたマンガを探してみたんやけれど、いまだ版を重ねていることを知り驚いた。
免疫で思い出されるのがもう一つ、村上龍『ヒュウガ・ウイルス』。今ではインターロイキンは30種以上発見されているが、書かれた当時はIL1〜13までしか発見されておらず、ストーリーではIL14という当時架空の物質が鍵を握る。今思うとかなりアレなプロットやったけれど、随所にでてくる分子生物学・細胞生物学用語には意味がわからなかったものの胸躍らされた。これを読んだのは確か高校一年生のとき。来年度から選択する理科4科目のうち2科目をそろそろ決めないといけない時期の少し前に読んだ。物理・化学ではなく生物・化学を選択して今に至るという、オレの今までの道程に少なからず影響を与えた一冊。
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